No.10中国歴史ドラマは2度美味しい…❗その3

 初めて同じテーマでその3まで行ってしまいました。書きながら、私はドラマというより俳優を見ているのね…と思ったりしたので、今回はストーリーに関しても、私の勝手に思うコメントを自己満足的に述べさせていただきます(それにしても、ここ数年でいっぱい見たなぁ…)。

1,中国歴史ドラマにはまった理由→前回で終了

2,印象に残った中国歴史ドラマの一部(私の勝手な尺度で)

武則天』は一応前回終了しました。ただ皇后になった武如意の夫李治への一言が衝撃的だったので付け加えます。

二人の気持ちがすれ違いがちになった時期のこと。

李治が病気がちで会議に皇后が代理で出ることが増えていた。大臣たちが従わないこともままあり、かなりのストレスを感じていたはず。その頃李治はふた回りも若い妃に傾倒しかけていた。

なぜ心を開かないのかと李治に問われ、彼女が一言、

「今まで一度もあなたの父、李世民のことを忘れたことはない。」と。ええ~っ❗それ言う❓言ってしまう⁉️

夫婦の間で、その言葉はいつの時代も「絶対禁句」じゃないのかなぁ💦

 

『麗王別姫』れいおうべっき

 唐末期、明確な記録の残っていない皇后の話である。記録に残っていない皇后に注目したというのが、この企画の面白いところ。なぜなら、どのようにでも歴史を料理(アレンジ)できるからである。こうやってストーリーのネタを考えると、本当に中国にはネタはいっぱいあると改めて思う。

 さて、この話は『武則天』のような大河ドラマではない。完全なるメロドラマだ。中国歴史ドラマ版「ロミオとジュリエット」というところだろうか。❤️

運命に翻弄される愛し合う二人、だがどうしても幸せになれない、最後までハッピーにはなれないのである。

どうして?と思うほど、幸せになりかけるといつのまにか不幸がやってくる。

私は『武則天』では、見ていて泣いたことはないが、このドラマでは最終回でなくても何度も涙をこらえられなかった。年末に放映された最終回では、まさしく号泣😭😭😭💦である。

 

●ヒロインは、目のぱっちり清々しい美人、沈珍珠(しんちんじゅ)を演じるジン・ティエンである。恐竜の出てくるハリウッドのB級映画に出ていたのをたまたま見たが、やっぱり時代劇の方が似合っていると思う。涙の演技が評判の女優さんである。韓国のチェ・ジウみたいな存在だろうか(ちょっとまだ若いので彼女には及ばないけど)。🌺

 

●ヒーローがまた私好み❗挿入歌を歌う歌手でもある。その歌もまたうまい❗セクシーな切ない系イケメン、李淑(りしゅく)を演じるアレン・レンである。

この役にぴったり…❗ドラマの中で女装する場面があったが、なかなかに美しい女性に化けていた。ただ、基本が男らしい俳優さんなので所作が…。🐠

 

●恋敵役、独孤靖窈(どっこせいよう)。武術に長けた独孤家の女統領。戦場で、李淑に心を奪われる。二人の視線がばしっ!と音立てるように重なり合うその場面がとても意味深である。彼女は珍珠から李淑を奪おうと、またまた例の毒薬を使う(このあたりのことは後ほど)。👽

 

●珍珠の幼なじみ、安慶緒(あんけいしょ)。あまりに珍珠を愛するあまり、最後は正気を失ったような行動をとる。そのあたりになると彼の視線が定まらなくなり狂気を感じる好演である。

愛するがゆえの独占欲だが、決して報われることがなく、なんとも切ない悲恋である。ここにも一つのメロドラマがある。もう本当に痛いところを突いてくるのだ❗

 

【ストーリーから】

◆珍珠はとにかく李淑のことを第一に考え、自分のことは(独善的なほどに)後回し、常に身を引く立場にたつのがじれったい!これじゃあ幸せにはなれんわ❗…と心の中で叫んでしまうほど。

 靖瑤がしかけた毒薬は、あろうことか珍珠ではなく愛する李淑にしかけられる❗そして珍珠に言うのだ。

「毒をしかけたことは他言無用!李淑にばらせば彼は死ぬ。李淑を助けたければ解毒剤を渡すが、その代わり身を引いて身を隠せ。二度と李淑に逢うな!」…と。

なんとまぁ❗恋するがゆえに彼女も狂気の世界だね。ここまでするか⁉️

 珍珠は、その条件を飲んで秘密を誰にも打ち明けず、そのまま身を引く。自己中的自己犠牲である。こっそり手紙とかでばらすことはできなかったのかと私は随分思った。珍珠がいないうちに、李淑は靖瑤の愛を受け入れてしまう。お前なぁ…。😓

 

◆時は流れ、真相が李淑の知るところとなり、珍珠を連れ戻してやっと幸せになると思ったのもつかの間、珍珠は不治の病に冒され、李淑との子どもを自分の命を削って出産したあと身を隠す。

皇帝になる李淑の足手まといになりたくないからと言うが、私には理解できないね❗😤

更に、添い遂げられない自分の代わりに、あろうことか珍珠は病を押して靖瑤に今後の李淑のことを頼みに行くのだ!なんでやねん❗違う人にしとき❗(関西人なので)

靖瑤は当選承諾し、李淑も後に受け入れるらしいんだけど、そんなのあり❓だいたい珍珠の病気も、この間の靖瑤の企みで無理して草原の民となっていたりしたからやん❗…と思ったが後の祭り。正解が何なのかわからなくなってくるのだ…。😓

 

◆二人の最後の晩餐は、思い出の場所で李淑が自ら麺を打って珍珠に食べさせる。昔の約束を果たしたわけである。そして別れの日、珍珠は皇帝となる李淑の冠の紐を手ずから結び、馬車に乗って宮中を去る。そして、街中の二人が初めて出会った思い出の館の前で馬車を降り、しばし、足を止める。

 その時だ❗私は気付いた❗珍珠の手をとって馬車から降ろす御者の手が、李淑の手だったことに…❗

珍珠がその場所に立ち寄ることを予想していた李淑は、その刹那に御者と入れ替わるのだ❗

深々と傘を被った李淑に珍珠は気づかず、馬車に乗るときに触れた手が、最後の触れ合いだとも気づかずに珍珠は去って行く。再度入れ替わって、静かに見送る李淑。号泣する私😭😭😭💦。

 

『秀麗伝』しゅうれいでん

 三国の前の新の時代に実在した中国史上最も優れた皇后、陰麗華(いんれいか)の半生を描いたもの。麗華は見目麗しく、武術に卓越した女性で兵士となって戦ったり、凍る川に飛び込んで仲間を助けたりする女傑である。

この雪山での戦闘場面は、なかなかに(どこから目線?)映像的に凄かった。極限の状況で、女性なのにたくましく生きるポジティブな姿に何度も感動!

 恋敵の女性が、戦乱の中、踏みつけられるように死んでいく場面は、その麗華の姿と対照的で印象に残った。どこまでも自分のことしか考えない女性だったが、死に様は哀れだった。

 

『瑯椰膀弐』(ろうやぼうに)注,漢字が出ない!

 宮廷にも影響を与える情報組織、瑯椰閣(ろうやかく)を巡るフィクション。ヒーローは爽やかな現代的な若者という印象のリウ・ハオラン。知人の男性によく似ているので、当時の職場でよく話題にしていたのが懐かしい。

 そのヒーローの兄夫婦の夫婦愛が、全編通して貫かれていて、一種の第2テーマのようになっている。フェロモンを感じる俳優と全く感じない俳優がいる。ラブシーンがあるわけではないのに、この夫婦役の二人は前者である。💖

 

【ちなみに、芹沢マリリン選、中国歴史ドラマでセクシーな男優は、第1位『武則天』の李牧(最近まで、ファン・ビンビンと結婚していた)。第2位『麗王別姫』の李淑。第3位『エイラク』の乾隆帝。…を演じられた方々です(笑)】🎊

 

 このドラマにも、恐ろしい呪術と毒薬が重要なアイテムとして登場する。また、思いもよらない意外な所から、最終版の敵、元啓(げんけい)が本性を現す。一時権力を握るが、明智光秀ばりの早さで失脚、ヒーローの軍に討たれる。

権力欲に翻弄られる人間と、権力に重きを置かず、愛と自由を望む人間が対照的に描かれている。

 

『ミーユエ』

 秦の始皇帝の曾祖母(始皇帝からここまで引っ張る)、宣大后を名女優スン・リーがさすがの迫力で演じている。とにかく強い主人公が、何百人もの兵士たちを前に鼓舞する演説が圧巻❗月並みだが、胸がスカ-ッとする。

私の最も好きな映画は、ずっと以前(20代の頃)から「ドクトル・ジバゴ(ググってください!大スペクタクルドラマです)」だが、それを思い出させるような数々の運命の波に翻弄されながらも、どんな境遇に陥ってもポジティブに明るく生き抜こうとする彼女の姿に勇気をもらえる。🌟

 

◆ストーリーは宮廷ものなので、定番の「昔の友は後の最大の敵」的な大逆転がある。あんなに仲の良かった優しい人が、権力を持つとこんなに醜い残虐な人間になるのか…と悲しくなる。それほどの女優さんの演技力と言うべきか。

 

◆魅力的な二人の男性がミーユエの周りに現れる。一人は、真面目で優しく愁いのある文人。だが、ミーユエのためにはどんな困難も乗り越える行動力がある。

もう一人は、野性的な異民族の王。どちらも前述の「芹沢マリリン選セクシーな男優」第4位タイである(笑)。

二人のどちらを選ぶかを迫られる場面があり、ミーユエは後者を選ぶ(私は前者を選びたい、関係ないけど)。究極の選択を見る思いである。👀

 

『独孤伽羅』どっこから

 独孤家の美人三姉妹の皇后という地位を巡る運命を描いた、隋時代のエピソード。ドラマにすると派手でスペクタクルになるであろうこのテーマを発掘した時、製作者は「やったぜ!」と思ったに違いない(笑)。

 

◆長女、般若(はんじゃく)は、どうしても皇后になりたい上昇志向の持ち主。その実現のため、本当に愛する人を踏み台にして、愛していない皇子の妻になり目的を達成する。

が、長年毒を盛られて出産後間もなく死ぬ。赤ん坊も生まれてすぐに死んでしまう。これが望んだ幸せか⁉️本当の幸せは何処に…と問わずにはいられない。死ぬ前最後に一緒にいたのは元恋人だった。夫はどうなる?

 

◆次女、曼陀(パンタ)はとびきり美人だが、はっきり言ってサイコパス!側室の子であるという出生がコンプレックスで、正妻の子の伽羅を陥れることしか考えない、根性曲がりすぎた恐ろしい人。

自分を守るために生んだばかりの我が子を地面に打ち落として殺す場面は目を覆う。画面に出てくるのが嫌になるほどだったが、それだけ演技力が素晴らしいのだろう。天寿を全うするよりもっともっと前に殺しておくべきだった(言い過ぎました)。👺

 

◆三女、伽羅(から)は、小振りな容姿だが、皇后になった時の髪型が本当によく似合って美しい❗愁いを含んだ表情は、それまでの苦労を表しているのか、はたまたこれからの苦悩を暗示しているのか…。

 タイトルコールにもある伽羅の結婚式に、新郎が間に合わなかったため、代理人が面を付けて出席する。その替え玉は、実は幼なじみでずっと伽羅を慕っていた李文邑(りぶんよう)だった。伽羅はそのことをずっと先まで知らないままである。

本当に伽羅を愛した人は?そして、本当に伽羅が愛した人は誰だったのか⁉️正解のない問いが多すぎる…。💐

 

 

本当に好きなことを書いていると止まりません(笑)。またまたページが予定超過してしまいました。なんと「中国歴史ドラマは2度美味しい…❗」は、2度目の味を話さないまま、その4に回します。また、次回も読んでくださいね🙋

 

次の第11回目も、

 「中国歴史ドラマは2度美味しい…❗その4」

 第12回目は、

「『monsters  inside  me』寄生虫って怖すぎる❗」

 第13回目は、

「私の読書は作家ローラー読み」を予定しています。

アンテナ📡張って、次に書きたいネタを集めま〰️す❗

芹沢マリリンでした🎵