No.40松本清張は凄い❗「砂漠の塩」を読む その2

 たまにはコロナ禍における政府の方策への文句以外でブログを始めたいと思うのですが(笑)、いっこうにその気にさせてもらえません😥💦。

 私だって、日常ふと気づいた楽しい嬉しいひとこまからお話を始めたいと思っているんです。本当です!

 今日はテーマに入る前に、もう2点言いたいことができてしまいました。アップするまでにもっと増えそうなのが怖いです😓。

 

 ひとつめは、国会議員や地方自治体の知事や議員の多人数での会食についてです❗

 彼らの意識の中には、「1人5万円のステーキや、4万円の河豚懐石を出すような一流の店は、感染対策はバッチリだから、8人でも15人でも150人でも会食してなんら差し支えはない!一般人の行く安い居酒屋での会食はダメだ!悔しかったら高級料亭に行きたまえ!」

……とでも言いたいのでしょうか⁉️

 繁華街の庶民の行く店は次々と閉店を余儀なくされ、多くの人が8時以降の会食を諦めて家路についているというのに、よくそんなことができますね❗💥

 たった1日4から6万円の補償で堪えているんですよ!議員さんたちの1人分の会食費じゃないですか⁉️更にいろいろ問題になっているのにあとを絶ちません。確信犯ですか?

 議員さんの給料は国民の血税ですよ❗こんな危機の時は、国民のために必死で働くべきじゃないんですか?

 

 

 もうひとつは、コロナ対策に従わない場合の「罰則」の件です。前述のようなことをやっているのは一部の議員さんかもしれませんが、すぐに決めたいと進めているのが、従わない人への「罰則」だとは…💥。

 コロナ禍のずっと前から、保健所や医療機関への対策費用を削ってきて、この期に及んでも、迅速な対策をせずに、医師会から「医療壊滅」などと言われている現状です💦!

 なんとか欧米のようなロックダウンをせずに避けられているのは、日本人の清潔観念と真面目な国民性、そして他国にはない強烈な同調圧力のなせる業でしょう。

 こんな危機を招いた一因のGO-TOキャンペーンや、遅すぎる緊急事態宣言の反省も謝罪もなく(もちろんそのことへの罰則もなく)、「罰則」論議とは理解に苦しみます。

 そんなことより、体育館のような広い建物にベッドを入るだけ入れて、また自衛隊の看護官の人たちに出動してもらって効率的に中等症までの感染者の看護をしてもらったらどうでしょう!

 そうすれば、膨大に膨れ上がった自宅待機の患者さんの急変による死亡を減らせるし、家庭内感染も防げるのではありませんか⁉️

 医療機関や待機ホテルから逃亡する人への罰則を決める時間があるなら、必要な人が全て医療機関に入れるようにしてください。そっちが先でしょう❗

 

 生意気なこと言ってすみません。政府や議員さんたちもほとんどの人は、寝食を忘れるぐらいがんばっておられるはずです。

 でも、一般の普通のおばさんには、そういう思いを持っている人もいるということです。1月も半分過ぎました。2月は短いですが、状況が少しでも好転していってほしいと心から思います🌟。

 

  今回も新聞のスクラップの見出しから始めます。記号はいつもの通りです。意図してコロナ関連ばかり切り抜いているわけではありません。私の視野は広い方だと自負しています。でも今年になってからは特に⭕が多いですね💦。

⭕コロナ関連

▲文化関連

🔵政治情勢

●外電

・その他

1月15日

トランプ大統領弾劾訴追 米下院史上2度目

トランプ大統領訴追 議事堂埋め尽くす州兵 厳戒「アフガンより多い」「不名誉な終焉」「汚点」各国メディア大きく報道

●核心評論 トランプ支持者 米議会乱入 際立つ時代錯誤ぶり

米メディアは1月20日大統領就任式「次は銃を持って行こう」とSNSに書き込みがあると伝えた

●韓国朴槿恵前大統領 サムスングループなどから収賄 最高裁判決 懲役20年、罰金180億ウォン(約17億円) 処遇が政局焦点に

南アフリカ マスク着けず7000人逮捕

・元ソフトバンク社員 漏洩禁じる誓約書に署名 違法性認識か

⭕大阪累計死者 東京抜き最多 714人 高齢世代多く

⭕感染確認者数 全国6608人 東京1502人 大阪592人

⭕コロナ禍困窮者苦境 年末年始の都内 食料配布に長い列 若者や女性も 「公助」の必要性訴え

女性・外国人の相談増加 「非正規より正職員、女性より男性、外国人より日本人という、元々あった格差がコロナ禍で露骨に出てきている」

⭕社説 コロナ対策の罰則 私権制限は慎重な議論を

 

1月16日

▲時代の裂け目の不安反映 鬼滅=鬼退治 たぎる情熱 重い問いかけ 「日本的要素」まぶす

🔵(収賄)吉川元農相 在宅起訴 鶏卵大手から500万円収賄 落選2度でも大臣に 自民総裁選菅首相の選対幹部

🔵(贈賄)鶏卵大手秋田元代表 「政治に1年5000万円使う」業界の顔、つきまとう金 政治家、官僚100人と人脈 「政治とカネ」の問題 菅政権さらなる逆風

⭕コロナ国内初確認1年 感染30万人、死者4000人 感染者高止まり 医療逼迫 専門家「制圧には数年も」

⭕転院不可「これが医療崩壊」 コロナ国内感染初確認1年 救える命が…現場危機感

⭕全国感染確認者数 13日5868人、14日6608人、15日7697人

⭕「コロナと共存の道を」1例目確認の検査担当者

⭕病床確保 病院に勧告 感染症法改正案 断るなら公表 入院拒否最高懲役1年 時短拒否50万円以下の罰金

⭕●コロナワクチン接種先行国 効果の兆し 確保課題 服反応に懸念も

世界のコロナワクチン接種状況↓

英国4%(336万回)、米国3%(1000万回)、中国1%(1115万回)、イスラエル23%(216万回)、UAE13%(153万回)

⭕ニッポン診断 コロナ禍の経済展望 治療法確立でV字回復も

⭕大型評論 新型コロナと文明 疫病が揺るがす国際秩序 米中の「動向を注視」

 さて、緊急事態宣言発出から一週間以上たちました。効果が出てほしいですが、まだ厳しそうです💦。今後も「動向を注視」していきましょう❗

 

 それでは、今回のテーマに移ります。骨子は次の通りで、今回は後半です。

1,松本清張ってどんな人⁉️→済み

2,「砂漠の塩」って、どんな小説⁉️→済み

3,「砂漠の塩」って、どうしてこんなに面白い⁉️

    →今回はここからです!

4,「砂漠の塩」をもしもテレビドラマにしたら⁉️

……………

3,「砂漠の塩」って、どうしてこんなに面白い⁉️

🔷彼らの関係の深まりは運命的?

(敬体ではなく常体で、書評風に書いてみますね(笑)🙋) 

 もともと真吉と泰子は母親同士が友人という幼なじみだった。時代のせいなのか、タイミングが悪かったのか、はたまた運命のいたずらか、結婚するのに何の障害もなかったにもかかわらず彼らは結ばれない。

 やがて泰子は保雄と結婚し、その後真吉は妙子と結婚する。一見平穏に流れる泰子夫婦と異なり、真吉夫婦には早くも半年後に亀裂が入ってしまう。

 女の勘で、妙子は夫の気持ちが自分ではなく泰子に向かっていることに気づいていたのだった…。

 バス停🚏🚌に見送ったことをきっかけに、ふたりの仲は抜き差しならね方へと音を立てて流れ始める。

 他に方法がなかった訳ではないのに、逢魔が時に見いられたか、彼らは逃避行に出て、ともに死ぬことを考え始める🌠。

 妙子はふたりの仲に気づいていたが、保雄は全く知らなかったのにである。出奔する人たちは、切羽詰まったからではなく、意外にそういうものかも知れない。

 ところが、当時で言えば「地の果て」に来ていながら、泰子は最後の一線を越えさせない。今さら何をそんなにこだわっているのか、そのことがふたりの間に微妙な亀裂をじわじわと形作っていくのだった……。

 

🔷彼らの逃避行の行路が尋常でない

 前半の彼らの行路は次の通りです。

羽田→アンカレッジ→ハンブルク→パリ(ここまではツアー、この後単独行動)→アテネ→カイロ→ベイルート→(カイロで真吉が待っている。後半は次回に🎵)

 前回のブログで書きましたが、1960年代に松本清張はこの長距離を旅したのでしょう。凄いと思います。今奈良まだしもこの時代に、距離もですが、場所が尋常じゃないと私は思うのです。

 私も海外旅行は好きでよく出かけましたが(今はコロナ禍で行けません💦ブログでも書いたように本まで出しました!『おばさんの海外旅行 あるあるエピソード集~ハプニングこそ醍醐味』…すかさずCM)、ヨーロッパやエジプトはともかく、イスラエルレバノンってなかなかハードル高いですよね❗

 海外旅行に行けないし、行ったことのない場所が描かれているというのも、この作品に惹かれた理由のひとつです🙋

 

🔷松本清張の文章が凄い❗

 天才松本清張の珠玉の文章の中から、私が印象に残ったフレーズを紹介します。今回は、前半部分からです。「」は章の名前です。

 「カイロまで 3より」

【税関には彼女自身が行かなくとも荷物の引換券を渡すだけで済んだ。ようやく一切の手続きが済んでも泰子は椅子に腰を落とした。これで一切が終わったと思うと、「過去」が体重までひきちぎって逃げていった。頭の中が真空になった。】

 

 「カイロまで 4より」

【ここまで来ても、まだ、夫の善良さや、親戚や、世間の非難を怖がっているのか。罪悪を恐れているのか。この意識が真吉に火の塊となってまっすぐに向かってゆくのをひきとめているのだろうか。死に失敗するとしたら、おそらく、この最初から大胆に無視したはずのものから受ける抵抗によってかもしれない。】

 

 「炭の葉 1より」

【感動的な対面になるはずだったのに、それはなかった。日本国内の、大阪からでも帰ったのを羽田で迎えられたような、そっけのない再会だった。この瞬間のために、泰子にも、真吉にも長い長い準備があった。誰にも気づかれないように心を配り、死を見つめての支度だった。これまでの時間の厚みが、そのまま危険の厚みでもあった。すべてがこの一瞬の集中にあった。】

 

 「炭の葉 4より」

【泰子は、保雄といっしょに生活するのが、次第に苦しくなってきた。結婚したはじめからよろこびも意義もない生活だった。保雄といっしょになったときから、死んでしまったのだ、と自分にも言い聞かせ、真吉と逢うようになってから、彼にも告げたのだったが、もうこれ以上、保雄の傍にいることが耐えられなくなった。それは『死んだ』はずの彼女が、真吉の傍に蘇生したのであった。同時に、結婚生活の間、ほとんど自分の心に住むことのなかった善良な夫に対する罪悪の覚醒であった。その贖罪意識が、せめて最後の最後まで真吉を拒絶させつづけてきた。それ以外に保雄を見つめている彼女が神に赦してもらうものはなかった。】

 

 どきどきするほどの美しい文章だと、私は思います。そして、けっして難解に書いているわけではなくわかりやすいのが、本当に凄いと言うしかありません。

 後半からの抜粋は、次回に行います。

 

 

 

4,「砂漠の塩」をもしもテレビドラマにしたら⁉️

🔶キャスト

 小説の中では、主人公の女性が28歳ですが、私がドラマにするなら、少々若すぎると思うので(松本清張さん許してね)、10歳年嵩で考えてみました。

 更にギャラは制限なしということで(笑)、俳優さんを勝手にキャスティングしてみました❗

 

・野木保雄⇒浅野忠信(いくつもの顔を持つ俳優さんのひとりだと思うので。)

・野木泰子⇒広末涼子石田ゆり子が良かったけど、少し年齢が合わなかったです。考えがまとまらないときの表情がアンニュイでいいと思います。)

・真吉⇒長谷川博己(ここは譲れない❗以前にブログNo.24,25「『麒麟がくる大河ドラマの魅力❗」で述べたように、私は10年来の彼のファンです。彼をキャスティングするために10歳年嵩にしたんです!)

・妙子⇒戸田恵梨香(少々若すぎますが、私はこの女優さんが大好き💕。大好きな松坂桃李と結婚した、達者な演技派です!)

 

🔶テレビドラマ

 もしも私がこの作品をテレビドラマにするなら、次のような連続ドラマにしたいです。それぞれの回にサブタイトルも付けてみました❗楽しいっ😆💕🎵

●第1回『逃避行』

 パリへの機内→トランジットのパリで行き先変更手配→回想…恋愛が始まるまでの経緯

 

●第2回『再会』

 パリからアテネまでの機内→回想…死出の旅への決意と計画→アテネからカイロへの機内→再会→タクシーの中から見た夜の砂漠の風景✨

 

●第3回『死者の町』

 回想…幼なじみ→互いの結婚→1年前のバス停🚏🚌→美術館での逢瀬→抜き差しならぬ「想い」→カイロ「死者の町」墓守りは貧民窟の住人→夫の友人と出会ってしまう。

 

 まだまだドラマは続きます。第4回からは次回に回します。彼らは中東をさ迷う旅に出るのです。

 

 ネタバレ激しいので(笑)、今回はこれくらいにして、続きは次回に回したいと思います。

 次回も「No.41松本清張って凄い❗『砂漠の塩』を読む その3」をお送りします。

 まだまだ感染が心配な日々から抜け出せません。読者の皆様、エミューシステム(免疫)を活性化させて、お元気でいらしてくださいね🙋💝

芹沢マリリンでした🎵