No.46 国会中継と絵本「幸福の王子」❗

 菅総理が1月27日の国会で、次のようなことを言われました。「まず自分でできる限りのことをやってみて、それでもだめなら周りの人に援助してもらって、それでもだめなときは生活保護という手がある。💦」

 一字一句は定かではありませんが、確かそんな内容だったように思います。  

 生活が苦しくなることを覚悟してまでも、時短要請に協力してやむなく店を閉めている一般の国民が大勢いるのに、自粛自粛という政府の指示に協力して、夜8時以降の外出を我慢している国民が大勢いるのにですよ。 

 その国民の血税から給料を貰っている国会議員(上級国民と言い換えましょうか?👽)が、夜中まで銀座の高級クラブで「陳情を聴いていた?」らしい。

 おかしくないですか⁉️そんな中で、要請を守らなければ「罰金」払えとか、変じゃないですか⁉️

 「生活保護」をこの場で持ち出しますか?本音が出たんですか?そうならないために、何とかするのが国策というものでしょう!自ら無策を暴露したようなものですよ、これは……。

 国会中継を見たり聞いたりしていると、国民は選挙の投票をもっとじっくり考えて、何が正しいのかをしっかり判断してやらなければならないと、つくづく思います。

 なぜなら、結局は数の力で押しきられますから。どう考えてもおかしいことが、押しきられてしまいますから。だから私はいつも、ひとりひとりの国民の責任が、あの国会議事堂で問われているのだと思っています。

 

 では、今回もまず「新聞で時代を読む」から始めたいと思います🙋。

⭕コロナ関連

▲文化関連

🔵政治情勢

●外電

・その他

1月28日

●バイデン政権発足一週間 コロナ対策に高い支持 内政優先 外交戦略は不透明 多様性こそ米国の強みというメッセージ

⭕国内感染者数 3971人 重症者減らず

⭕自粛空文化浮き彫り 与党幹部、深夜の銀座通い コロナ法案審議影響も 「2人の銀座通いで雰囲気は全く変わった」

⭕緊急事態延長要否 首相「期限数日前に判断」 与党幹部の深夜外出陳謝

⭕コロナ法案修正協議 罰則規定巡り 与野党物別れ

東京五輪開催「米国次第」 組織委員会理事・高橋氏見解

⭕高齢者接種4月以降に 3月下旬からずれ込む 行革相

東京五輪ワクチン鍵 ゲイツ氏語る 今夏開催「可能性ある」 国際的な供給格差課題

⭕政流考 コロナ対応 乏しい首相の戦略性 コロナ失政をこのまま重ねれば「悪夢のような政権」と後世、指弾される

⭕ワクチン円滑接種への初訓練 厚労省川崎市と共同実施 予診に時間がかかることが課題

⭕コロナの現場から 自覚症状なく重症化 医療者の献身に感謝 「もし検査を受けていなければ手遅れになっていたかもしれない」

⭕コロナ禍 戸惑いや奮闘描く サラリーマン川柳 入選作発表

・「会社へは 来るなと上司 行けと妻」

・「自粛中 見えた夫の 定年後」

・「テレワーク いつもと違う 父を知る」

 

1月29日

▲アート逍遙 「河鍋暁斎の底力」展 「一瞬」切り取る観察力 「骸骨の茶の湯」「象 写生」他

●中国で春節帰省始まる 例年より激減

●タイ反体制デモ「休戦」状態 コロナ拡大や政府圧力で

●英首相 ロックダウン中 学校再開「早くて3月」

カンヌ国際映画祭 7月に延期

⭕●コロナ調査団 本格始動 WHO、武漢での隔離終了 「華南海鮮卸売市場」など

⭕国内感染者数 4131人

⭕緊急事態宣言3週間 7都府県 依然「爆発的拡大」 病床逼迫、自宅で死亡も 昨日死者最多113人

⭕コロナ法案 刑事罰削除 入院拒否、過料に修正 与野党合意 来月3日成立見直し「時短」も減額

⇒……でしょうね❗昨日の国会中継で田村厚労大臣のウソが暴露されましたからね!

 「懲役」「罰則」などの法案について意見を聞いた厚生科学審議会の議事録によると、法案については、大臣が少し前に国会で言ったように「概ね賛成」じゃなくて「ほとんど反対か慎重、懸念」であったことが野党議員の追及で明らかにされました❗

 まぁこれは田村氏というより菅総理の指示でしょうけどね!そこまで事実をねじ曲げたいのでしょうか。 

 GO-TOの反省を一切口にしないのも、もはや「面子の張り合い」だと、昨日のニュース番組のキャスターが言ってましたが、同感です。あまり国民を軽く見てほしくないです❇️。

……………………

 それでは、遅くなりましたが、今回のテーマに移ることにします。

 私は中学校の国語の教師でしたが、童話や絵本を使って授業をしたことがあります。特に印象に残っているのは、次の3冊です。

 ひとつ目は「そしてトンキーは死んだ」。2つ目は「幸福の王子」。そして3冊目は「エリカ」です。

 まず「そしてトンキーは死んだ」について述べさせていただきます。この絵本📗の別名は「かわいそうなゾウ」とも言います。

 戦争中、動物園の動物たちを殺処分する命令が軍から降りました。動物園が爆撃された時の安全のためですが、動物を大切にしてきた飼育員さんたちは、身を切られるような辛い思いをされたはずです。

 動物園の人気者のゾウのトンキーは賢くて、毒入りのジャガイモは避けてしまうし、毒の注射はゾウの厚い皮膚を通りません。

 仕方なく餌をやらずに餓死させることになりました💦。どんどん痩せて骨と皮のようになっても、人気者だったトンキーは前足を上げて芸をしようとします😭。(書いてるだけで涙が💧出てきました✨)。

 とうとう死んでしまったトンキーに追いすがって飼育員さんたちは泣くしかありませんでした……。

 戦争の悲惨さを、爆撃なしで充分伝えられる名作です❗

 長男が小学1年か2年の時、このお話を10回読むという宿題がでました。いつものように、夕御飯の支度をしている私のそばのカウンターで、息子は本📗読みを始めました。

 宿題は10回なのに、3回ぐらい読むと、息子はなぜかカウンターに突っ伏して、読むのをやめてしまったのです。

 私が「どうしたの?まだ終わってないでしょ?」と言うと、息子は涙💧でグショグショになった顔を上げて、「こんなかわいそうなお話、10回も読めへん!」と言ってまた泣くのです💧。

 私は感動してしまって、そのいきさつを本読みメモの保護者欄に書き、息子を抱き締めて一緒に泣いたのでした😭。

 中学校の国語で戦争に関する小説(「おとなになれなかった弟たちに」「字のないはがき」)などを学習する際に、プロローグ(導入)として、息子のエピソードとともに紹介していました🙋。

 

 2冊目の「幸福の王子」はアイルランド出身の作家オスカー・ワイルドの作品です。私は小学生用に訳されたものを最初に読みましたが、小学生の頃のその本📙の印象が鮮明で、教師になってから原文に忠実に訳されたものを再度読み、今では私の宝物になりました!

 スリムで洒落た装丁で、美しいイラストの絵本📙です。私はイラストをカラーコピーして黒板に貼り、読み聞かせをしました。

 

 内容はご存知だとは思いますが、架空の街の王子様の像と一羽のツバメのお話です。

 ある町の高台に若くして亡くなった美しい王子の美しい像が立っていました。瞳は青いサファイア💎で、剣の柄には赤いルビー🔴がはめ込まれていました。そして全身は金箔が貼られていました。

 その像の足下に、南の国へ渡る前の一羽のツバメが雨宿りに来るところから物語が始まります。

 ツバメの頭に王子の目から大粒の涙💧が落ちてきます。ツバメが理由を聞くと、「街には恵まれない人たちがたくさんいる。その人たちになにもしてやれないのが辛いのだ。」と言いながら涙をこぼし続けます。

 ツバメは気の毒になって、南の国へ行くのを遅らせ、王子の手伝いをすることを決めます。サファイア💎を病気の子どもの枕元へ、ルビー🔴は寒空の下マッチを売る少女の元へ運んで行きます。

 宝石がなくなると金箔を剥いで運びました。2つ目の瞳のサファイア💎を運ぶとき、ツバメは「目が見えなくなった王子様の代わりに、私が王子様の目になろう!」と決めたのです。

 そのうちに北風が吹き、ツバメは渡る機会を逸してしまいますが、「それでも私は幸せな気持ちなのです」とつぶやいて、王子の足下で命が尽きてしまいます。

(また書きながら涙💧が出てきました……)

 『そのツバメの命が尽きたとき、王子の心が、心臓が、パリンと音をたてて割れました!』😭😭😭 

 宝石も金箔もなくなった王子の像を、街の人たちは「みすぼらしい」と言って倒し、粉々に壊して溶かしてしまいます!

 市議会委員たちは、王子の像を溶かした金属で自分の像を作ろうとします。街の人は、どうしても溶けなかった王子の心臓とツバメの亡骸をゴミ箱に捨ててしまうのでした💥。

 それを見ていた神様が天使たちに言います。『この街では、この世でもっとも美しいものが「ゴミ箱」の中にある。それを持って来なさい。』……と。😭😭

 天使は王子の心臓とツバメの亡骸を神のもとに運び、王子もツバメも幸せに暮らしました……。

 

 なんと悲しいお話でしょう。街の人たちには本当に美しいものが見えないのです❗そして、あろうことか、そのこの世でもっとも美しいものをゴミ箱に捨ててしまうのです❗

 情けない悲しいお話です。その王子も、自分の願いのため、ツバメの命を奪ってしまったことに気づいた時、心臓が音をたてて壊れてしまうのです❗

 私は、その「パリン」という擬音が耳に残って容易に消えてはくれなかったことを、今でもはっきりと覚えています🌹。

 「人魚姫」の原作の本当のラストは、「王子を殺せなかった人魚は、海に飛び込み泡になって消えました」……です。童話のラストは本来は悲しいものです。

それと同じようなイメージを、この「幸福の王子」でも感じました。本当は、切なすぎるラストだったかもしれません……。💧💧💧

……………………

【エピローグ】

 私は、社会の情勢について、敏感に情報を捉えている方だと思っていましたが、大きな間違いをしていたことに昨日(1月27日)やっと気がつきました!

 恥ずかしい限りですが、私の戒めのために述べさせていただきます。

 介護施設で働くスタッフの方々の苦悩に関することです。その日の新聞に「集団感染 明日はわが身」「避けられない濃厚接触」という記事があったことは、前回のブログで紹介しました❇️。

 私はそれまで、介護施設での感染の被害者は入所者だと思っていました。高齢者で介護の必要な方々は、社会的には弱者で、行動範囲も狭く、自ら感染する場所に出かけたり、自ら感染者と接触する機会も極端に少ないと思い込んでいました💦。

 だから、入所者は外から持ち込まれたウイルスに感染し、かつ施設では集団で生活しているのでリスクが高い……そう思っていました💦。

 ところが、違う見方をその記事から知ることができました。入所者は時には家に帰ったり、家族と接することもあります。久しぶりの外出で、行動範囲が広がることもあります。

 今は、誰が感染してもおかしくない時期に来ていますから、気をつけていても感染してしまう場合はあるでしょう。

 すると、施設外から来る外来者やスタッフだけでなく、可能性としては入所者由来の感染もあり得る訳です。

 記事によると、外から施設に戻るとき、マスクをしていない人もいる、また認知機能の衰えから、邪魔になるマスクをすることを理解できない人もいる……とありました💦。

 また、高齢ゆえの思い込みからか、「自分は感染しないからマスクは必要ない!」と拒絶する場合も少なくないと言っています💦。

 そういう中で、施設のスタッフや介護士の方々は、職種の特性としてソーシャルディスタンスはとれないし、普通以上の密着が必須の職場だと言わざるを得ません💦。

 「こちらがマスクをしていてもいつ感染するかわからない。私たちも本当に怖いんです。」と現場の苦悩を吐露されています。

 介護施設でのクラスターの本当の意味を知った思いです❇️。

 介護は本当に大変です。介護は気持ちも体力も、普通以上に強く持っていないと、自分が倒れます。それは、自分自身の経験から痛いほどわかるのです。

 介護はいつまで続くか先が読めません。良くなって回復するという喜びを感じることも実際には難しいことです。また大変さを世間に理解してもらうのも現実には困難で、介護者は孤独にさいなまれたりします。

 そういう現場で、身を粉にして献身的に高齢者の方々に寄り添っておられる介護職の方々には、医療従事者の方々同様に頭の下がる思いです✨。

 どうか、私のような視野の狭い誤解をしないことはもちろんのこと、国がしっかりフォローする体制をとってほしいと心から切望します🌠。

 

 1月末あたりには、緊急事態宣言の解除か延長かの指針が政府から出されるそうです。2月7日に予定通りの解除は難しいと思いますが、感染者数は減ってきているので、医療機関の逼迫が少しでも緩和の方に向かっていくことを願っています🌈。

 皆様、体調には充分ご注意ください。油断大敵ということなので、OKが出るまでもうしばらく、日々の生活を律していきたいと思います🙋。

 芹沢マリリンでした🎵