No.87 映画「9人の翻訳家」を観ました❗

 私は、以前ブログでも何度もお話ししたように「本大好き人間」です!📕その私が、この映画に出会ったのは、まさしく運命としか言えません🙋。

 もしも、これを読んでいるあなたが、時間の許す余裕がおありなら、私のブログNo.15・16の「私の読書は作家ローラー読み」やNo.36からの「松本清張って凄い❗」を先に読んでいただけたら、私の思いがよりご理解頂けるかも知れません😃。

 

 衆議院選挙も終わり、世間のニュース番組は、電車でのテロ?事件や、韓国のイカゲームの流行の話題ばかりです。

 個人的に、今回の選挙結果には納得出来ない点もあり、またその原因に関して、いろいろ考察したこともあるのですが、少し時間を置きたいと思っているので、今回のブログでは触れないことにします。

 2週間もすれば、あちこちに綻びが出てくるはずなので、もう少し様子を見たいと思っています。

 

 さて、本題に戻ります。私は本来TV大好き人間で、好きなTVドラマのことも今までたくさんブログに書いてきました。

 ところが、歳をとったからか、最近のTV番組のバラエティーはもちろんのこと、ドラマも琴線に触れるものが見つかりません💦。

 俳優が年下ばかりになったのも、きっと原因でしょうが、続きを心待ちにするような、ワクワクするようなものにしばらく出逢えずにいます💦。

 そのため、専ら私の家のTVはBSやCSの欧米のサスペンスドラマやアニマルプラネットが放映されています。最近はYouTubeの時間も多くなりました!

 そのYouTubeで、私がよく観るのが旅番組と映画関係なのです!特に「タイラーチャンネル」がサクサク話が進むので好きです😄。

 YouTubeには、様々なYouTuberの映画関係の情報が溢れています。私が好むのは、YouTuberの個人的な情報にはあまり興味がないので、映画について早いテンポで情報が流れるチャンネルです。

 タイラーチャンネルは、自己満足的な内容がほとんどなくて、聴きたい映画情報がサクサク進んでいくので私好みです!

 声の調子も、押しつけがましくなく、聞き取りやすく、嫌みのないアッサリ感が全体に流れています!

 また、テーマがはっきりしていて、「衝撃のラストどんでん返し」「感動もの」「トイレに行けなくなるホラー」「バッドエンド」「手加減できない韓国映画」など様々あり、既にかなりの量を視聴しました🎵

 それらの中の「衝撃のラストどんでん返し」で発見したのが、今回の映画『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』だったわけです❗

 偶然、タイラーチャンネルで観たことのある映画がBSで放送されるのを番組一覧で発見し、録画したのが始まりです!

 最初は、「あのタイラーが面白いと言っているから、一応チェックしておこうか・・。」というレベルの意識でした。だから、他のことをしながら、ただBGM的に流していただけだったのです。

 ところが、時々目に写る画像が、なんとも魅力的❗耳慣れしないフランス語が妙に心に引っ掛かる・・❗そんな印象で1回目の視聴が終わりました。

 タイトルバックに流れる本屋の火事の意味もわからぬまま、とぎれとぎれの映像のインパクトの強さに、どこか心に引っ掛かる(2度めです)映画だったのです❗

 そして2回目、まだゆっくり観る時間がなく、更に深夜だったため、途中で諦めて、休日にしっかり観ようと、やむなくチャンネルオフしたのでした。

 そして、文化の日の休日で仕事がお休みの今日、やっと最初から最後まで集中して観ることができました❗そして、思いました。この映画は、片手間に観ても理解できない。集中して、画面の隅々に神経を行き渡らせて観るべき映画だと・・。

 これから観る方もおられると思うので、ネタバレはしません。邪魔にならない程度に、私の視点で、この映画を切り取ってみたいと思います🙋。

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 まず、タイトルと同時に本に火が着きます!📕その火が瞬く間に燃え広がり、本棚の無数の本を嘗めるように燃やしていきます・・。🔥🔥🔥🔥🔥🔥

 私は昔の焚書坑儒かと思いました😓。本📕を燃やすということは、人類の知恵と思想という知的 財産を燃やすこと。ヒトラーは、第二次大戦の際、本屋や図書館を焼き払うことを意図的にしました😓。

 図書館の地下に、よく敵の軍事施設が隠されていたからという理由もありますが、一方で、人々の心の拠り所である本を燃やすことで、精神的にダメージを与えることを主眼に置いていたそうです。

 本📕を燃やすということはそういうことなんです。私は、メラメラと燃えていく画像を見ながら、胸が痛くなると同時に、この映画は、本📕に対するそういう思いを持つ人間と相反する人間との軋轢を描いているのではないかと、その時点で思いました・・。

 

 ある出版社の社長が、秘密裏に大ベストセラー小説の続編を翻訳して、世界各国で売り出し大儲けしようと企みます。

 彼が最も避けたいのが、新作がネット等で自らの手を経ずに世に出てしまうこと。そのために翻訳家を地下の施設に隔離して翻訳作業をさせるわけです。

 彼が選んだ、様々な状況の様々な問題を抱えた翻訳家が9人、次々と登場してきます。幼い子どもたちを夫に残し、意気揚々と集合場所に向かう中年女性。

 中国系フランス人の青年、小説の登場人物にコスプレした、かなり入れ込んだ感じの美しい女性、タトゥーにスキンヘッドの「ドラゴンタトゥーの女」のリスベットを彷彿とさせる若い女性などなど、一癖も二癖もありそうな翻訳家たちが集まって来ます。

 そのテンポの良さが、私の心をわしづかみにし、目を離させません😂。そして、ストーリーの中心になるであろう若いフランス人の男性が(コスプレ女性から脱力系男性と呼ばれていました)、上目遣いの大きな蒼い目で牽引を始めます😃。

 彼らはあまりにも多様な人間たちですが、共通点があります!本📕が大好きだということです❗本が好きで好きで、本📕のことを考えると常軌を逸してしまうところです‼️

 また、彼らは翻訳家ですから、他言語に堪能で、画面ではフランス語、英語、スペイン語、ロシア語、そして中国語が飛び交います。

 そのバイリンガル的な特質が、終盤の危機的状況の中で、大きな役割を果たします!「そう来るよね❗」と思わず拍手喝采したいくらいになるのです(笑)😄。

 更に、全てが・・というわけではありませんが、翻訳家の中には、人の書いた作品を訳すだけより、自分で小説を書きたい・・と思っている人もいるはず。

 かく言う私も実際に小説を書いてコンクールに出品したことのある人です(落ちましたけど)。やっぱり本📕好きは、どこかで「自分も書きたい!」と思っているものではないでしょうか😁。

 私の小説をもしも読んでみようと思われる方がおられましたら、私のブログNo.66から84に掲載していますので、読んで頂けたら嬉しいです。タイトルは「刹那~襟子」です😆🎵🎵。

 自分なりに、一生懸命書いたので、満足しています(笑)。小説家にはなれませんが、一つの作品を発信したことは、私の人生において大事件ですし、悔いはありません。

 それ以前に自費出版した私の旅行記「おばさんの海外旅行~あるあるエピソード集」📙も、もう一冊の仕事関係の「(若い)先生たちへの応援BOOK」📗も、もちろん全身全霊をかけて書きましたが、こと小説に関しては、フィクションであるだけに、一種独特の想いがこもっているものです✨。

 翻訳家の本心にどんな野心が隠されているか、それを見誤ったところに、準主役の出版社のイケメン社長の失敗の要因の一つがあったように私は思います😃。

 また彼は、自分の部下の女性の本心も見誤りました。部下の女性はパワハラまがいの扱いを受け、ほとほとイヤになっていました。更に彼女は本当に本📕が好きで文学命の女性でした。

 しかし、彼は彼女をただの部下の一人としか思っていなかった。そこに、最後に足元を掬われる結末を迎える原因の一つがあるように思うのです。

 文学を愛していた彼女は、最後の最後に、その文学をないがしろにした彼の命令に背きました。主人公が意図的計画的に残した、たった一枚の写真によって、自分がいかに文学が好きかを再認識させられたからです❗

 破滅に向かう出版社の社長役の俳優が、またすこぶる美形なのです!悪役にも関わらず、その佇まいの美しさ、端正に整えられたグレーヘア、そして何よりも、透き通るような淡いブルーの瞳👁️・・。

 悪役にはしたくないほどの、澄んだ綺麗な瞳と面長の顔とのバランスが本当に魅力的🎵🌠。ただ、横顔になった時に見える大きすぎる鼻梁のラインは、彼があまりに美し過ぎるがゆえに、悪役らしくメイクで作ったのではないかと疑うほどです(笑)😆。

 

 ネタバレしないように映画の話をするのは難しいですが、これから観ようとする方の邪魔だけはしたくないので、私なりの斜め?からの切り口で述べさせて頂きました(笑)🙋。

 主人公がこの計画を立てる広い部屋での一瞬の映像がまた素晴らしい❗グローバルな計画ゆえに、部屋の中央に広げられた巨大な世界地図の上に立って、綿密な計画を練るのです。

 そこには、仲間に引き入れる予定の翻訳家たちのポートレートが氾濫しています。細心に注意を払い、綿密に策を練り、周到な準備を整える、そこに主人公のジーニアスぶりがうかがわれます。

 しかし、彼が望んだものはただ一つ、文学への限りない愛です❗そして、それを教えてくれた大切な人への愛なのです❗

 本📕が好きな人、文学を愛する人は、きっとこの映画を楽しんでもらえると思います😃。もちろん第一級のサスペンスですから、最後までどんでん返しの繰り返しに翻弄されて、嬉しい悲鳴をあげることでしょう(笑)😆。

 2021年の文化の日にこの映画の3回目を鑑賞して、こんなに文化的な1日が過ごすことが出来て、私は幸せです🌠。

 目下悩んでいるのは、原作の小説を読むべきか、それとも良質な映画で感動を完結させたままにしておくべきかということです。

 その答えは明日考えるとしましょう😃。余韻を楽しむ芹沢マリリンでした🎵