No.22「『山口百恵』伝説から神話へ」そして…その3

 「山口百恵」の楽曲について書いていると、楽しくて楽しくて、結局また最後まで行けませんでした🙋。このテーマは今回で書ききれるかどうか、定かではありませんが、書き終わってしまうのもなんとなく淋しい気がします😭。

 今日は11月22日、「いい夫婦の日❤️」だそうですね。「いい夫婦」15年連続1位の三浦さんご夫婦、今年で殿堂入りだということでおめでとうございます❗

 仲良しの秘訣は何ですか?「奥さんが家庭に入ること」なんて答えは返ってくるはずもないので(彼らはそんな化石レベルを越えています)、一度聞いてみたいなぁと思います(笑)😃。

 さて、前回は「夢先案内人」へのコメントまで紹介させていただいたので、私の特に大好きなあの曲から、またまた好き放題述べて行こうと思います。

 

1,なぜ今「山口百恵」か❓→前々回で済み

2,なぜ「山口百恵」は引退したのか❓

   →前々回で済み

3,「山口百恵」の楽曲から見えるもの

   →前回で「夢先案内人」まで済み

4,「山口百恵」のテレビドラマから見えるもの

5,「山口百恵」の映画から見えるもの

6,雑感

 

3,「山口百恵」の楽曲から見えるものの続きです。

●「イミテーション・ゴールド」🎶

 カッコ良くて大好きな曲です❗ゴールドの衣装がまた曲に合っていて、彼女にも似合って素敵💚大人っぽさが板について来ました(どこから目線?)。

 

「シャワーの後の 髪の滴を 乾いたタオルで ふき取りながら🎶」

 

 この出だしのスローな歌い方がニクいね❗なんてことのない歌詞なのに、次のアップテンポへの序章として期待がいや増し❗…という感じです。

 二人の関係も想像できます。昼間から二人は部屋で愛し合った後だということです。休みの日でしょうか。それとも…?

 

 私は昔から、2番の出だしのナチュラルな歌詞も好きです。

「西陽の強い部屋の片隅 彼が冷蔵庫パタンと閉る パックのままの牛乳かかえ 身軽な動作で運んでくれるわ🎶」

 

 西陽が強い部屋の条件から言うと、高層マンションの裕福な二人はイメージできません。冷蔵庫に牛乳があって生活感があるからホテルでもないですね。

 部屋の片隅に冷蔵庫があるのだから、部屋は2DKか、彼の部屋ならワンルームもあり得る。いややっぱり狭いなりにキレイに片付けられた彼女の部屋がいいなぁ🙋。

 元カレのいる大人っぽい彼女だが、そう年上でもなさそう。ミネラルウォーターでもジュースでもコーラでもなく、持って来るのが牛乳パック。飲みきりのミニパックではなく、1リットルのそれも飲みかけのパックでしょう。

 こぼさないよう気をつけながら、それでも若い彼は裸同然の格好のまま、上手にバランスをとって、ベッドまで運んでくれる訳です。そして彼女が一口飲むと、残りは彼が喉を鳴らしながらごくごくと飲み干すのでした…。

 生々しさもありながら、都会的。どこまでも清潔で鋭角でステンレスの肌触りの爽やかさ…。若いから許されるあっけらかんとした爽やかさ、そこがカッコいいのです❗その歌をこれ以上ないほどにさらりと歌う彼女は、もはや不動のトップスター⭐の貫禄です❗

 

 私がこの歌で唯一未だに謎が解けないのが(後は全て解けている体が我ながら傲慢?)、最後のこの歌詞です。

「ごめんね 去年の人を 忘れるその日を🎶」

 

 これは、ごめんね、新しい彼。去年の人を忘れるその日まで(待っていて)…なのか、それとも、ごめんね、去年の彼。あなたを忘れる日が来てしまったわ(とうとう)…なのか、あなたはどう思います⁉️

 

●「美・サイレント」🎶

 この歌の衣装が本当に素敵💜。パニエを重ねてスカートを膨らませた人形のようなドレスの方じゃなくて、落ち着いた色調のジャケットのコンパクトなタイトなスーツの方です❗

 かちっとしたスーツなのに、体のラインにフィットしていて、コーラの瓶(もともと女性の体のラインからインスパイアした)のように凹凸がなまめかしく艶っぽい❗

 小さなカクテルハットとレースの手袋、濃いめの尖ったメイク、隙がありません!完璧です!数ある衣装の中で、私にとっては最も印象的なドレスです。忘れられません😂。

 

 そしてその曲がまた画期的❗「プレイバック」で感じた「画期的(今までになく新しい)」を再度感じたのです。歌詞が一部抜けるのです。歌わないのです。ご存知ですよね(笑)。

  

「あなたの○○○○が欲しいのです 燃えてる✕✕✕✕が好きだから🎶」

 

 あるタレントが最近の番組で、「この伏せ字が字幕でばれたことがある」と言っていました。よく知ってるなぁと思いましたが、私はその事件をリアルタイムで見ていました。昔からのファンならみんな知っていることです。

 「情熱」であったり「くちづけ」であったりしましたが、当然私はその通りに唇が動いているか、いつもテレビの間近で凝視していました(笑)。

 ところが、さすがにこれも企画賞です!唇💋が、その通りの動きをしているのを一度も見たことがありません。

 ほとんどが、全く異なる動きをしていました。時には、こちらの意図を察してか、唇💋を、全く動かさな

い時もありました。してやられた感いっぱいです(笑)。

 彼女本人も、ある歌番組で「あの部分には、本来歌詞がありませんから」と言っていました。つまり、確信犯!もしくはばれたことへの逆襲(笑)?

 この企画のために、どれだけの人が彼女の唇💋に神経を集中させたことでしょう。上手いですねぇ☺️。

 

 この歌に出てくる男もなかなかの✕✕男で、二人で歩いていても街を行く他の女に目移りし、

 

「ショウウィンドウを鏡に あなたはいつでも気取って 自分の姿だけ見つめているのよm 悲しいわ🎶」

 

という自己顕示欲の強さです。美しい男なのでしょう、外見は。見ているのは「自分の姿だけ」。たまにいますよね、こんな感じの人。阿木燿子の観察眼の鋭さには、ほれぼれします。

 

●「ロックンロール・ウィドウ」🎶

 さすが?の私も驚きました!結婚宣言のすぐ後の曲が「ウィドウ(未亡人)」とは…。やるねぇ、飽きさせないねぇ…とまたまた企画賞です❗

 

「もしも誰かに聞かれたら 夫はとうに亡くなりました いい人でした かっこかっこかっこかっこかっこかっこかっこつけて泣きたいわ ロックンロール・ウィドウ ハハハン🎶」

 

 ロックです!宇崎竜童の真骨頂!タイトなミニドレスでシャウトする彼女のかっこ良さったら半端ない❗彼女の歌える曲層の幅広さも感動もの❗

 更にこの時期、もう引退は表明しているので、こんなカッコいい彼女を見られるのもあと少し…という淋しさもあり、ファンとしては複雑な思いでした…😥。

 

●「いい日旅立ち」「秋桜」🎶

 「いい日旅立ち」は、谷村新司作詞作曲、「秋桜」は、さだまさし作詞作曲です。前者はJR.のテーマソングで、この歌のおかげで女子旅や女性の一人旅が激増したと言われています。

 後者は、やはり結婚を強く意識しての歌でしょう。大御所二人に曲を依頼したのも、彼女なりの思いが強かったからでしょうか🌸。

 私がそれぞれの歌詞で特に好きな部分をあげてみます。

 

「私は今から 思い出を作るため 砂に枯れ木で書くつもり さよならと🎶」

「こんな小春日和の 穏やかな日は あなたの優しさが滲みてくる🎶」

 

 そうです。「小春日和」とは、「秋桜」が咲く秋頃に、春のような暖かい日が訪れることです。共にしっとりとした伸びやかな名曲です。

 こういう歌も彼女は大得意なのです!文芸作品の映画を思わせます🍁。

 

●「曼珠沙華」🎶

 普通なら「まんじゅしゃげ」ですよね。でもこの歌では「まんじゅうしゃか」と読ませます。それだけでもこの歌に注目してしまいます。

 

「あなたへの手紙 最後の一行 思いつかない どこでけじめをつけましょ 窓辺の花が咲いた時 はかなく花が散った時 いいえあなたに愛された時🎶」

 

 コンサートのアンコールで好んで歌った歌です。阿木燿子・宇崎竜童夫妻の、彼女への思いが伝わって来るような迫力のある歌です!

 彼女はこの歌を、心の底から絞り出すように情熱的に歌いました。それはもう、感動的で胸を打たれ、身じろぎもせず、ただ呆然と歌う彼女を見ているしかありません😂。何度聞いても涙してしまいます💧。歌の力を感じます。

 

●「一恵」🎶

 1980年11月19日、結婚式の当日にリリースされた曲です。この歌については、前々回の号の「『山口百恵』はなぜ引退したのか❓」で詳しく述べさせていただきましたので、同じことは省略します。

 それ以外にも、私には思うところがあるのです。

 

「(一期一会 あなたとの出逢いの中で 私は自分を知りました) 私の胸に寄せる波は あなたの あなたの心に 引いてゆくm🎶」

 

…もうこの詩を見たら、彼女の思いは一目瞭然、胸にすとんと落ちました。

「私の胸に寄せる波は あなたの心に引いてゆく」

ここまで思いが募ったら、もう誰にもどうにもできませんね。40年以上たって、今活字で読むだけでも、心が震えるような詩です💐。

 そして、この部分の曲は、まさしく寄せては返す波のような曲調になっています。月並みで申し訳ありませんが、凄いなぁと思います。歌の力は時空を越えますね🌟。

 

●「さよならの向こう側」🎶

 「山口百恵」最後の楽曲です。ラストコンサートのフィナーレで、ウェディングドレスのような真っ白い衣装で歌った曲です。

 

「last  song  for  you    last  song  for  you  約束なしのお別れです last  song  for  you    last  song  for  you 今度はいつと言えません🎶」

 

 この歌を聴いて、本当に最後なんだなぁと改めて実感したことを、今でもはっきり覚えています。

 最近、テレビ番組でこの歌詞について「あなた」とは誰のことかと、若いタレントさんがプレゼンしていたのを見ました。

 リアルタイムに彼女を見るどころか、彼女の母親さえまだ生まれていなかったのではないかと思うような若い人が、彼女について熱弁する様子を見て、私まで嬉しくなりました🙆。

 そして、やっぱり彼女は「普遍的な時代のトレンド」なのだと再認識したのです❗

 私自身は、最初の部分の「あなた」は友和さん、後はファンの人かなと思っています。

 しかし中には、こんな意見もありました。逆にファン側からの思いを歌っていて、「百恵さん、あなたのことは忘れない」という思いもあるかもしれない…と。

 その人の心の中では、「山口百恵」と自分が、リンクしオーバーラップしてしまっているんですね。

 

 ファッション業界などでは、何十年か前の流行が巡りめぐって再び流行る…というようなことがありますが、全く同じ状態で流行る訳ではありません。

 バブルの頃、最先端だったヘアスタイルやボディコンシャスなドレスを見ても、どこかやっぱり野暮ったい古さをぬぐえないですよね。

 「山口百恵」は、それとは違うのです。そのまま、今の4Kの大型テレビで見ても、その曲も歌も衣装も容姿も仕草も、全く古さを感じさせないのです🌺。

 ある意味それは奇跡です❗そのミラクルを起こしたのが「山口百恵」なのです❗彼女は、まさしく「不死鳥」。フェニックスなのです‼️

 

 あら大変!3回でも書き切れませんでした!またまた最後の部分は次回に回させてください🙋。

次の第23回目も、

 「『山口百恵』伝説から神話へ」そして…その4

  第24回目は、

 「海外へ行けないなら、沖縄へ行こう❗」を予定しています。

書いているうちに、知らず知らず今回は、そう「美・サイレント」を熱唱していました(笑)🎶❗

芹沢マリリンでした🎵