No.72 実は私、小説も書いてます❗その7

 私のワクチン接種の様子からお話ししたいと思います🙋。集団接種会場でしたが、リハーサルが充分にされているようで、非常にスムーズに進み、入場から30分で帰宅することができました!

 ワクチン接種をするか否かははもちろん個人の自由ですが、私はもう何十年もインフルエンザの予防接種を習慣にしていて、年齢や職業を考慮して接種を決めました。

 会場には案内人が何ヵ所にも複数人いて、医療従事者の方も問診する人と実際に接種する人に分けるなど、大勢スタンバイされていました。

 接種後は、少し頭痛と背中にジンマシンが出てかゆみがありましたが、3日目には完璧に通常の状態になりました。免疫が正常に働いている証拠らしいので気になりません。

 モデルナのワクチンなので2回目は4週間後、次は少し服反応が強く出るかもしれませんが、受ける予定です😆🎵。

 その最後のコロナ対策とも思われるワクチンが、なんと足りなくなっているらしいじゃないですか⁉️

 TVCMを何種類も流して、集団接種会場や企業内接種など、どんどん推奨してここまで来たのに、なんと言うことでしょう・・。

 実は私のもとには、3種類ものワクチン接種のお誘いが半月の間に届きました。一つは、ネットで集団接種を予約するもの、もう一つは、市役所から、かかりつけ医に電話で予約せよというもの、そしてもう一つが、今回電話一回で予約できた集団接種会場のものです。

 昨日は4つ目の集団接種案内が来ていました。なんだか変です😓。

 大変な手間だと思うのに、どうしてもっと一つに統一できないのでしょう💦。郵便物の手配だけでも、統一して省略できないものでしょうか。なんて、煩雑なことをやっているのかと思えてなりません💦。

 おまけに今度は必要数を読み間違えて、せっかくの予約が破棄されるとか、もう訳がわかりません😥。地方自治体のワクチン担当の人が政府のやり方にかなり憤っておられましたが、そうだろうなぁと共感できます。

 このワクチンの迷路、いったいいつ抜け出ることができるのでしょうか・・⁉️オリンピックまでにはまず無理でしょうね💦。オリンピックが終わってもまだ終わってないでしょうね・・。

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 今回も、 私の小説「刹那~襟子」の第二章「ホーム」の続きからです。引き続き、非日常の世界へようこそ(笑)🙋。

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 「刹那~襟子」 第二章「ホーム」の続き

 帰宅した襟子は、慎重に服を脱ぎ、飛んだ血しぶきをわずかでも見つけると、丁寧に強力な洗剤で手洗いし、洗濯機に入れた。鞄にも靴にも、目に見える痕跡はなかったが何度も何度もアルコールで拭いた。

 それが終わると襟子はシャワーを浴びにバスルームに入る。そして勢いよく目を閉じたまま頭から水を被った。その時だった。

 またあの生臭い血の匂いが足下から立ち上る。恐る恐る目を開けた襟子が見たものは、湯気の中で排水溝に向かって渦を巻いて吸い込まれていく、赤黒い血の筋だった。

 襟子は、今まで気づかなかった。自分の長い髪の毛の頭頂部から後ろにかけて、自分もあの若者のように血を浴びていたのを。

 そして、あの男性が死んだことが紛れもない事実であり、襟子の髪の毛から流れ出た血が通っていたはずの、あの男性の命はもう無いのだという実感が、確かな物証となって、二度と覆せない現実となって襟子に迫って来た。

 まさしくあの瞬間に一つの命が消えたのである。「死」はやはり近くにあった。自ら望もうが望むまいが、「死」は日常の中にやはりぽっかりと口を開けて、滑り込んでくる獲物を待っているような気がする・・。

 

 次の日の朝刊に、事件の詳細が載っていた。たった三行、時刻と場所と名前の無い死者の性別と年齢・・それだけだった。

 男性が二度自殺を試みたことも、それを止めようとした若い男性がいたことも、その若者が、頭からバケツの水を被ったように全身が血だらけになったことも、一行も一文字も書かれてはいなかった。

 子どもからお年寄りまでが目にする新聞という情報媒体は、パブリックフィルターがかかっているから当然である。特に自殺報道に関しては、自殺の方法や詳しい遺体の状況は報道されない。

 模倣自殺、誘導自殺を防止するためにもその影響を鑑みて、強い報道自粛の対象になっている。自殺は、時に伝染するのだ・・。

 しかし、襟子は今までそれを意識したことがなかった。目に見えないところに真実は隠されているのかもしれない。

 命の瀬戸際で、死んでいく命、それでも生きていく命、それらが絡み合って人間模様を編み出していくのだろう。

 襟子は朝のコーヒーを飲み終えると、玄関の鏡の前で髪の毛に少し触れ、目を大きく見開いて瞳に力が湧くのを感じた。そして、ふと思い立って、いつものサンダル踵の高いパンプスに履き替えて出勤していくのだった。

  

  第三章 「叙情的恋愛」

 「襟子さん、お話しがあるの。」

片桐繭子は、襟子の職場の後輩、歳は8~9歳ほど襟子より若かったはずだ。ショートメールではなく、わざわざ電話をしてきたことに驚きながらも、勤務中の私用電話ゆえ、

「いいわよ、じゃあ退勤時玄関で。」

と簡単に返してスマホを置いた。話の内容は、だいたい予想できたからだ。

 襟子は職場に決まった友人はいない。ランチに行くのを誘い合うぐらいの同僚はいるが、込み入った話をしたり、逆に込み入った話でもないのに連れ立って休憩時間を一緒に過ごすというような友人はいなかった。

 歓送迎会や忘年会などの、社をあげての懇親会には一応出席していたが、二次会に行くどころか、最後まで残ることもなかった。もっとも最近はコロナの影響で、その機会さえも持たれなくなっていたが・・。

 繭子は、そういう襟子を選んでか、なぜか時折近づいてくるのだ。なぜか・・、いや、その理由もうすうすは感づいていた。

 襟子なら、余計な口を挟まず、まずじっくりと話を聞いてくれるであろう。そして、聞いたことを、不用意に人に吹聴することもないだろう。・・きっとそう思われているにちがいない。

 そんな、感情の起伏を表に出さず、冷静でクールだと思われるような雰囲気を自らが醸し出しているのを、襟子は可もなく不可もなく、それこそ冷静に自覚していたからである。

 

 社内の個人情報になど全く興味がなく、ましてや噂話にも同席しない、そんな襟子にも、風の便りで一年ほど前からの繭子の私生活の良からぬ噂が流れてきていた。

 きっとそのことを自分に聞いて欲しいのだ。ただ、安全な聞き役を繭子は欲していたのだろう。誰でもいいから、アドバイスなど要らないから、ただ聞いて欲しい・・そんな時が、人間にはあるものだ。

 繭子は、不倫していた。もう二年目に入っている。相手は取引先の男性で既婚者らしい。繭子も、同じく既婚者で、小学生と幼稚園児の二人の子どもがいる。

 世間から見たら決して許されるはずもない、しかし、また逆によくある話でもあった。その繭子の許されない恋愛が、こんな結末?を迎えようとは・・。一年前の襟子にとっては、全く想定外のことであった。

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 今回はここまでにさせてください。さて、「想定外の結末」とは・・。次回も、非日常の世界を楽しんでいただけたら嬉しいです🙋。芹沢マリリンでした🎵